子供について自分の教育方針が愛情なのか過保護もしくは過干渉なのか分からず不安に思い悩んでいる人もいるでしょう。
愛情をもった教育とは、過保護・過干渉な教育とはどのようなものなのでしょうか。
子供をダメにする親の特徴【過保護・過干渉】
子供に対して愛情と思って接するつもりでいても、実は過保護や過干渉な態度を取ってしまっていることに気づかないことがあります。
では、子供のためと言いながら、実際に子供をダメにしてしまうような親の特徴は具体的にどのようなものでしょうか。
過保護な親の特徴
子供の要求をなんでも叶える・甘やかしすぎる
子供を過剰に甘やかし、子供が望むままに行動することを許してはいませんか。
子供が学校の勉強に支障をきたすほどゲームに夢中になっていても、それを叱らなかったり、好きなものを好きなだけ食べさせたり、せがまれるままにお金やおもちゃを買い与えたりしていませんか。
子供に対して何でもしてあげることが愛情だと勘違いしてしまう親もいます。
子供のやることを全て先回りしてやってしまう
子供に不自由な思いをさせたくないという心情から、予め全てのことをやってしまっていませんか。
子供に何度も片付けなさいと言っても片付けないので、親が代わりに片付けたり、忘れ物がないか毎日母親が確認しているなど、親としては、「子供が可愛くてたまらないから」「家事をさせるのは可哀想」という考えからこのような行動を取る方もいるかもしれません。
しかし、何不自由なく育てられたからといって、それが子供のためになるわけではありません。
子供は次第に「やってもらって当たり前」だと思うようになったり、また生きていくために必要な生活力を身につける機会を奪われてしまっているのです。
過干渉な親の特徴
子供に選択権を与えない・コントロールする
何事も親である自分の思う通りに進めようとし、まずは進路から習い事、部活動や交友関係までも口を出してきます。
「中学受験の為にこの塾を見つけてあげたら来週から通いなさい」
「体力をつけるためにこの習い事をしなさい」
「色々な知識を付けるためにこの部活動がいいじゃない」
「このお友達はあなたの為にならないから遊んじゃいけません」
子供のためと言いながらも、子供の意見や希望に耳を傾けずに親の意見だけを押し通すことがあります。
また、子供に対して向けられた質問に代わりに答える親や、子供が意見を述べようとするとさえぎって自分の意見を言う親もいます。
子供が何をしたいのかや興味があることには関心を持たず、子供がしたくないという気持ちを批判したり無視したりしながら、子供の意見を聞きつつも最終的な決定は親が全て行っています。
子供も自分の意見が批判されるため、反発することがありますが、「あなたのためにやっているのになぜ分からないのか!」と叱りつけ、子供が思い通りにならないのは、子供の理解力が足りないからだと考える親もいます。
問題点ばかり指摘する
子供の頑張りに対してもなかなか褒めない一方で、悪いところや問題点はよく指摘します。
親は良かれと思い、子供の為だと言いアドバイスをしますが
大会で2位だった場合には「あそこで○○していれば1位だったのに」
テストで95点だった場合には「どうして後5点ががんばれないの」
など、教育熱心ゆえに過干渉になり、子供の頑張りは無視し問題点ばかりが見えてしまうのです。
愛情不足、過保護・過干渉に育った大人の特徴
子供が過保護や過干渉、愛情不足で育つとどのような大人になってしまうのか、いくつか考えてみましょう。
打たれ弱い
子供が安心して成長できるように、全てを肯定し、手助けし、甘やかし育てると、将来的には現実とのギャップに苦しむことが増えることがあります。
完璧主義的な性格が強まり、小さな失敗でも過剰に心配し、自分や他人を責める傾向があります。
これまでは親がサポートしてくれたが、そのサポートがなくなると、自分の意図通りに物事が進まず、仕事や学校、人間関係が継続しづらくなることがあります。
生活力がない
過保護な親は、掃除や洗濯、そして家事全般をやってくれることが多いです。
その結果、生活能力が身につかず、靴下を一人ではけない、1人暮らしの部屋がゴミ屋敷になるなど、独り立ちをしてから苦労をする人が多いです。
普通のことができないことに劣等感や無力感を感じたり、能力が発揮しにくくなる方も多いようです。しかし、自分の力で生活を立て直すことはできます。
自己肯定感が低い
自分の意見や選択が継続的に否定されることにより、自身の選択肢に自信を持つことができなくなり、決断することが出来にくい方々もいらっしゃいます。
判断したくても、何を基準にして判断すべきか分からない状況になりがちです。
学生の時はある程度の指針があったため、それほど問題にはなりませんでしたが、社会に出ると仕事では主体性が求められる場面が多く、苦労する事が多いようです。
自分の意見や考えがわからない
褒められることがなく、否定される言葉を浴び続けると、先回りして相手の反応を気にしすぎる人もいます。
自分が受け入れられたり相手に喜んでもらえるような行動ばかりを取り、異なる意見や主張ができず、いわゆるイエスマンになる傾向があります。
自分の意見を伝えようとしても、何を言っていいのか分からないという感覚を持つ人もいます。
愛情いっぱいにそだてられた子供の特徴4選
今までは愛情不足や、過干渉・過保護に育てられた大人の特徴をあげてきましたが、では愛情いっぱいに育てられた子供の特徴はどのようなものなのでしょうか。
明るくポジティブ思考
愛情に満ちた環境で育ったからこそ、子供らしい活気にあふれ、いつも明るい雰囲気の人々が多いことが特徴です。
他人をからかったり、すぐに否定したりすることはなく、嘘をついたり、反抗的な態度をとったりすることもありません。
困難な出来事があっても、心は前向きであり、ポジティブな思考で乗り越えることができるでしょう。
気持ちが安定している・柔和な人柄
たくさんの愛情を親から受け取り、安心感に包まれた穏やかな生活を送ることができる人はたくさんいます。
心に余裕があり、穏やかで親しみやすい性格を持っているため、周囲に威圧感を与えることはありません。
また、協調性を身につけており、食べ物やおもちゃなどを自主的に分け合う傾向があります。
意味もなくイライラしたり泣いたりすることがほとんどありません。
家族・友人を大切にする
親からの愛情をたっぷりと受け、自由に成長できるため、家族や友人を心から愛することのできる子供は多いです。
家族や友人が喜ぶ顔を見ることで幸せを感じ、喜びを与えようと努力しするため、 自然と相手の意見に耳を傾け、共感力を持ち、相手の考えを理解しようとする姿勢を持つ子供も多いです。
好奇心旺盛
人一倍好奇心が強く、分からないことがあれば調べ、知識を人に伝えることに喜びを感じる人も多いのではないでしょうか。
好奇心の赴くまま進むことや、自分の意見や考えをいう事に躊躇しない子もいます。
親が子供の好奇心を広げる手伝いをしてくれていたケースもあり、結果的に色々な事に対しても、子供がのびのびと挑戦できるのではないでしょうか。
まとめ
親が良かれと思っていることが、過干渉や過保護になってしまうことがありますし、何をするにしても、過干渉や過保護になっていないか悩む人も多いです。
子供の先の要求を全て満たしてしまったり、先回りして何でもやってしまうと、過保護になってしまい、将来心配する大人になる可能性があります。
ですから、子供のためという理由で、進路や交友関係など、全て親の思う通りに進めてしまったり、問題点ばかりを指摘し続けると、自己肯定感の低い大人になってしまう可能性もあるでしょう。
愛情いっぱいに育てられるのは、親だけです。過干渉や過保護にならないように注意し、子供が自分自身を育てる機会を与えることも大切です。子供が自己肯定感を持ち、自分の意見を持つことができるように、適度な支援と自立の機会を提供することが重要です。
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